「アブドレヒム」第2連 (ウイグル詩へのメロディー)
2
あの時
君の母はとても賢い女性だった
まるで一匹の蚊 あるいは一片の空気に似ていた
彼女はいつも君に「君は私の口から出た」と言った
当時の君はこれが間違いであること
最後の審判の日の一個の石であることを知らなかった
君は興味を持ち 恐がり 自身を軽蔑した
必死に多くの蟻を殺そうとした
後に君が出会った人すべてに
「星が互いに殺し合う」と言いふらした
詩:タヒル・ハムット・イズギル 1994年1月 北京
日本語編訳:ムカイダイス,河合眞
(詩集「聖なる儀式」より)
第2連作曲:2023/5/7 historyninjin
(全部で5連ある詩)
第1連
1
私たちの暖かい南で
半円形の眼光がある
それは互いにキスをする それは直線 それは真っ直ぐに 立つこと
ある売春婦の姿を拝む心がある
いかなる時代にも属さない絶対的な時間がある
私たちを絶えず苦しめる醜い愛がある
君は朝から晩まで空間を探している
探しながら夜のバザールへ 嘘に辿り着く
半裸の漢族の画家と公衆の愛を探し当てる
またそこから具体化と分析に向かう
大通りを横断する
他人を傷つけないために みずから遠ざかる
ある一つの景色の昔を想像する
初々しい夜に
注意深く袋小路を見つめる
立ち位置を決められずに子供時代に還る
詩:タヒル・ハムット・イズギル 1994年1月 北京
日本語編訳:ムカイダイス,河合眞
(詩集「聖なる儀式」より)
第1連作曲:2023/5/6 historyninjin
(全部で5連ある詩)