「痛み」の録音がまだですが、次の作品の作曲に取りかかっています。
「痛み」のほうは毎日自分が録音した第一連を何度も聞き、少し手直ししたり修正したり詩の解釈を変えたりなどして、どのように歌うか頭の中でシミュレーションしています。二連、三連はガラリと曲想が変わり、ギターでこちらも毎日少しずつ自分で演奏して口ずさみ、自分で言うのもなんですが、だいぶ慣れてきました。(^_^)
お楽しみに。(^^ゞ
次の作品は「私はもう知っている」という詩への作曲です。2008年5月にタヒル・ハムット・イズギル氏がウルムチで作られた詩です。全部で6連からなる詩です。現在第三連の初めの部分まで作曲しました。急がずに詩の背景をいろいろと考え探りながら作曲していきたいと思います。どんな詩か、アップしておきますね。(^-^)/
「私はもう知っている」
1
疲れはてた朝に
夢で見た炎と化する都市
空想がまたもや私の痩せこけた顔から滴り落ちた
笑いを誘う神話と伝説が目から吹き飛んだ
偽りに慣れた手で 赤い唇を抓(か)んだ
魅惑的な瞳を遮って 泣いた
私はもう知っている
神はおそらく心の中で塩になった
天井に見た 一人の娘の懐から目覚めている霧を
2
私はもう知っている
遠く 流離(さすら)い人の君がいる
遥か昔の美しい一人の女
ウルムチの長い冬 夜を私と共にしたいだろうか
体から漂う粟ナンの香り 長い髪を三つ編みにできないだろうか
恋人を愛し切れず死にたくなるのだろうか
星が宿る瞳で私を見つめる
私はもう知っている
苦痛を味わいたくなく 死を恐れる
死にたい けれど
容易い死を願う 常に
祈りの時に死ぬのなら
私と寝ている時に死ぬのなら
まるであの女学生が
夕方に 朝餉(あさげ)の用意をした後に
夜明けには静かに死んだかのように
3
1947年 カシュガル師範大学で学んだ女学生が
近頃亡くなった
彼女の思い出の中には親戚の他 誰もいなかった
・・・
作曲したのはここまで、後半あと同じぐらい分量の詩です。